交通事故に遭ったときに備えて弁護士費用特約を

交通事故に遭ったときには、加害者側の保険会社と示談交渉をしなければならないことも多いです。

・保険会社の担当者が色々言っているが、よく分からない。

・安い値段で言いくるめられないか不安だ。

・弁護士を頼みたいが、ちょっとした事故で弁護士費用を頼むと、費用の方が多くならないか。

こういうときに、任意保険に弁護士費用特約が使えると心強いです。

目次

そもそも任意保険とは?

車の任意保険は、基本的には、万が一自分が事故を起こしたときに備えるものです。

自分が加害者側で交通事故を起こしたときには、被害者に生じた損害を賠償しなければなりません。

万が一小さいお子さんを死なせてしまったら、億単位の賠償金を支払う必要があります。

軽い交通事故でも、怪我をさせていると、損害額が100万円を超えることが多いです。

強制加入の自賠責保険では賄えないことが通常です。

自賠責保険で賄えない損害が生じても、その部分を保険で補うのが任意保険です。

弁護士費用特約とは?

その任意保険に、自分が交通事故の被害に遭った後、弁護士を依頼する費用を支払ってくれる特約を付けられるのが通常です。

弁護士費用特約を付けていれば、例えば、

・交通事故に遭いました。

・加害者側の保険会社との示談交渉を弁護士に依頼しました。

・その費用が合計で20万円かかりました。

といった場合に、その弁護士費用20万円を保険から出してくれます。

自己負担なしで弁護士を依頼することができます。

 

もちろん、弁護士費用特約を付けるとその分保険料は高くなります。

しかし、任意保険の保険料と比べると、弁護士費用特約の保険料増加分は大した金額ではありません。

弁護士費用特約を付している人が増えていると実感する

私自身も、弁護士費用特約を付している人が増えていると実感しています。

弁護士になりたての頃は、弁護士費用特約を利用して交通事故の示談交渉の依頼を受けたことは、正直思い出せないくらいなので、あってもかなり少数だったと思います。

ところが、この10年で弁護士が広告を出すようになった影響もあるかもしれません。

弁護士費用特約を付している人が多いです。

むしろ、弁護士費用特約を付している人の方が多いです。

裁判所の交通事故事件も増えている

私の住んでいる愛知県は交通事故死者が都道府県で最も多いです。

ただ、それでも年末になると、交通事故死者が何十年ぶりに最少というニュースが毎年のように報道されます。

2017年は、統計が残る昭和23年以後最少だったそうです。

なので、交通事故の事件は減っていると認識していました。

しかし、裁判所に提起される交通事故の損害賠償請求事件は逆に増えていると知り、意外に思いました。

同時にその背景にあるのが弁護士費用特約です。

弁護士費用特約があると自分の負担なく、弁護士を依頼でき、また裁判もできます。

そのため、加害者側の保険会社と交渉して納得がいかなかったら、裁判まで持ち込むという人が増えているということだろうと思います。