被災地に寄附をすると税金はどうなるのか?

災害が発生すると、被災者を支援するため、寄附をされる方もいらっしゃると思います。
この寄附をしたお金が税金上どのように取り扱われるのかというのが今回のテーマです。

以下、寄附をしたのが会社のような法人ではなく、個人であることを念頭に置いています。

地方公共団体へ直接寄附をする場合や日本赤十字社などを通じて義援金を寄附した場合は、所得税や住民税の寄付金控除の対象となります。

そもそも、誰かに寄附したからといって、所得税や住民税を減らすことができるわけではありません。

寄附というのは贈与ですが、友達が困っていたので、仕方ないから1万円だけあげたとしても、所得税や住民税を安くできるわけではありません。

もし、そのようなことが可能であれば、一部であっても、国や地方公共団体がその友人に寄附をしたことになってしまいます。

しかし、地方公共団体や社会福祉法人などへの寄附など一部の寄附については、所得税・住民税から控除することができます。

いくら控除できるのか

地方公共団体への寄附は、限度額があるものの、寄附金ー2000円

が所得税と住民税から控除されます。

日本赤十字社への義援金も、最終的には地方公共団体へ配分されますので、

直接寄附した場合と同様に、寄附金-2000円

所得税と住民税から控除されます。

1万円を寄附したような場合、8000円が所得税・住民税から控除されます。
つまり、税金が8000円安くなるということです。

これは、所得税と住民税合わせて8000円が安くなるということであり、

所得税が8000円、住民税も8000円安くなるということではありません。

8000円のうち、いくらが所得税から引かれ、いくらが住民税から控除されるかは、その人に適用される所得税率によります。

20%の所得税率が適用される人の場合、所得税・復興特別所得税から20.42%が、住民税から79.58%が控除されます。

【留意事項】

※1 限度額がありますので、常に寄附金-2000円で計算した金額が税金が安くなるわけではありません。

※2 原則として、確定申告を要します。

そのため、会社員や公務員、年金暮らしの方は、確定申告をしない方も多いですが、そのような人は確定申告をせずに税額控除を受けられる特例があります。ワンストップ特例と呼ばれており、申請書を出す必要があります。また、これを利用された場合には、所得税からは控除されず、全額住民税から控除されます。

自己負担額が少なく寄附できることを意味します

上記のことは何を意味するかというと、1万円を寄附しても、実質的な自己負担額は2000円ということになります。

8000円は寄附をしなければ、所得税と住民税として納税しなければいけなかったものですが、それを被災地に回すということになります。

その分、国は所得税の納税が減りますし、寄附した人が住んでいる都道府県・市町村は住民税の納税が減ることにはなりますが・・・。

1万円を寄附するとなると躊躇するが、2000円なら寄附してもよいと思うのが人です。

この制度は寄附することへのハードルをかなり下げていることになります。