人口知能は、弁護士の敵か味方か?

目次

アメリカでは弁護士業務にAIを導入することが進みつつある

今日、本屋に立ち寄って、たまたま手に取った本がありました。

「大予想 次に来るキーテクノロジー 2018-2019」

この本に弁護士の仕事と人口知能のことが書かれてありましたので、購入を決意。

弁護士と言っても、アメリカの弁護士業界のことですが、とても興味深かったです。

アメリカの大規模事務所では、リーガルAIツールを導入し始めているとのこと。

詳細はよく分からないのですが、文献や判例の調査をAIを使って効率的に行おうとしているようです。

さらには、「リーガルアナリティクス」が次の波として来るかもしれないと予想しています。

AIが資料を分析して、勝敗の予想まで可能かもしれないという。

 

AIと文献調査

弁護士にとって、過去の判例や論文を調査するのは重要な業務の一つです。

法律相談を受けていても分からないことがありますので、調べた上で回答することはよくあることです。

書籍をいくつか見たり、民間業者が提供している判例検索システムを使ったりして調査をしています。

問題は書籍と言っても沢山ありますので、必要な情報があるのかどうか、あるとしてどこにあるのかが分からないことも多く、手当たり次第、本を手に取って調べたりしています。

判例検索もキーワードを入れるのですが、候補として出てきたのが沢山あることもあります。

候補を絞った上で参考になりそうなものを探すのは相応に時間がかかります。

AIがこのような作業を代替してくれて、必要な情報にすぐにたどり着ければ、弁護士業務がもっと効率的になるでしょう。

今は、相談されて分からないことがあると、お調べして、再度、相談者に事務所にお越しいただいて回答をしていますが、今後は、相談の場で即座にAIに調べさせて回答ができるかもしれません。

他方、定型的な法律相談であれば、弁護士に相談をしなくてもよくなるかもしれません。

自宅にいながら、「このような場合はどうなるの?」と機械に向けて質問をしたら、回答をしてくれるようになるかもしれません。

こうなると弁護士が法律相談を受けることが激減するかもしれません。

 

弁護士の助言がより正確になるかもしれない

リーガルアナリティクスというのは面白いと思いました。

私は、このブログでも弁護士によって意見が異なることについて記事を執筆したことがありました。

弁護士によって意見が異なるということは、勝つ事件を負けると言ったり、逆に負ける事件を勝つと言ったりすることがありうるということです。

しかし、AIが勝敗予測までできるとなると、人間である弁護士よりも正確に予想できる可能性があります。

そのため、勝てる事件を負けると思って断念することや、負ける事件を勝てると思って提訴することが少なくなるかもしれません。

まとめ

人口知能と弁護士業務については色々考えさせられます。

このテーマは1回では書ききれませんので、どこかで続編を書きたいと思います。